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技術記事

SDR と圧力等級 —— メートル法とヤード・ポンド法の両方で

ポリエチレン管が何気圧まで耐えるかは、たった一つの比で決まります。厄介なのは、世界の半分がその答えを bar で、もう半分が psi で、しかも別々の式から出していることです。片方の流儀で書かれた仕様書が、もう片方の流儀で見積もられる——現場ではこれが日常的に起きています。

執筆 Zhang Wei, アプリケーションエンジニア、HDPE Factory11 分で読めます
青ラインの PE100 管を口径ごとに積み上げた様子。束ごとに SDR が異なる

これから購入するあらゆるポリエチレン圧力管は、三つの数字で言い表せます。外径、肉厚、そして材料グレードです。SDR はこのうち前の二つを一つの比にまとめたもので、耐えられる圧力を決めているのは口径ではなく、この比のほうです。

買い手が最も意外に思うのがここです。DN110 の SDR 11 と DN630 の SDR 11 は、まったく同じ圧力に耐えます。大きいほうは肉厚がはるかに厚いのですが、比率としては同じ厚さであり、圧力等級は比率に従います。

SDR とは実際に何なのか

SDR = OD ÷ wall thickness

外径はミリメートル、肉厚は最小肉厚をミリメートルで。いずれも呼び値ではなく実測値です。

SDR が小さいほど、内径に対して肉厚が厚く、圧力等級は高くなります。SDR 7 は鉱山向けの厚肉管、SDR 41 は無圧または低水頭用の薄肉管です。数字が「大きいほど丈夫」という直感と逆に走るため、これが私たちの見る仕様ミスの最大の原因になっています。

Three pipe cross-sections at the same outside diameter. SDR 7.4 has the thickest wall and smallest bore at 25 bar; SDR 11 is the distribution default at 16 bar; SDR 21 has the thinnest wall and largest bore at 8 bar.SDR 7.4PN 25thickest wall, smallest boreSDR 11PN 16the distribution defaultSDR 21PN 8thin wall, largest boreSame outside diameter throughout — only the wall changes
外径を揃えて SDR を三段階に振った断面。肉厚が増すほど内径は縮みます。流量に効く点であり、見積もりを比べるときに見落としやすい点でもあります。

メートル法の道筋 —— ISO 4427 と EN 12201

北米以外では、圧力等級は PN で表します。20 °C の水を 50 年送り続けたときに耐える呼び圧力を bar で示したもので、樹脂の最小要求強度と設計係数から導かれます。

PN = (20 × MRS) ÷ (C × (SDR − 1))

MRS は最小要求強度(MPa)で、PE100 は 10.0、PE80 は 8.0。C は設計係数で、ISO 4427 の水用は 1.25 です。

PE100 と C = 1.25 を入れれば、PN の表全体がたった一回の割り算から出てきます。ISO 圏では PE100 の SDR 11 がどの口径でも、どのメーカーでも PN 16 になるのはこのためです。

SDR 別の PE100 圧力等級(20 °C の水、ISO 4427 / EN 12201)
SDR圧力等級呼び圧力主な用途
SDR 7.4PN 2525 bar鉱山尾鉱、高揚程ポンプ送水
SDR 9PN 2020 bar圧送管路、工業プロセス
SDR 11PN 1616 bar上水配水の標準
SDR 13.6PN 12.512.5 bar水頭に余裕のある配水
SDR 17PN 1010 bar幹線、自然流下系統
SDR 21PN 88 barかんがい、低水頭移送
SDR 26PN 66 bar圧送排水、農地排水
SDR 33PN 55 bar極低水頭、更生管
SDR 41PN 44 bar自然流下、さや管
PE80 は同じ SDR で一等級下がります。PE80 の SDR 11 は PN 16 ではなく PN 12.5 です。見積もる前に、仕様書がどちらのグレードを指しているか確認してください。

ヤード・ポンド法の道筋 —— ASTM と PE4710

北米の実務も物理は同じで、別の語彙を通って psi にたどり着きます。樹脂は PE100 ではなく PE4710 と呼ばれ、強度は psi の静水圧設計基準で表し、安全率の当て方も異なります。

PR = (2 × HDS) ÷ (DR − 1)

HDS は静水圧設計応力(psi)で、73.4 °F の水用 PE4710 では 1,000 psi。HDB 1,600 psi に設計係数 0.63 を掛けた値です。

DR 別の PE4710 圧力等級(73.4 °F の水、AWWA C906)
DR圧力等級近いメートル等級
DR 7.3333 psiPN 25(363 psi)メートル等級のほうが高い
DR 9250 psiPN 20(290 psi)メートル等級のほうが高い
DR 11200 psiPN 16(232 psi)メートル等級のほうが高い
DR 13.5160 psiPN 12.5(181 psi)メートル等級のほうが高い
DR 17125 psiPN 10(145 psi)メートル等級のほうが高い
DR 21100 psiPN 8(116 psi)メートル等級のほうが高い
DR 2680 psiPN 6(87 psi)メートル等級のほうが高い
メートル側が一貫して高いのは、同じ樹脂に対して二つの体系が別々の安全余裕を当てているため、そして 73.4 °F が 20 °C より高いためです。両者を同じものとして扱うのが、避けるべき誤りです。

温度 —— 手遅れになるまで誰も当てない減圧係数

上の二つの表はいずれも常温の水を前提にしています。ポリエチレンは温度が上がると強度を失い、その落ち方は小さくありません。40 °C のプロセス水なら定格のおよそ四分の三、60 °C ならおよそ半分です。

水を通す PE100 のおおよその減圧係数
使用温度係数SDR 11(PN 16)はSDR 17(PN 10)は
20 °C1.0016 bar10 bar
30 °C0.8713.9 bar8.7 bar
40 °C0.7411.8 bar7.4 bar
50 °C0.629.9 bar6.2 bar
60 °C0.508.0 bar5.0 bar
比較用の目安値です。40 °C を超えると圧力だけでなく設計寿命の前提も変わるため、常時高温の管路は表から減圧するのではなく設計してください。
切り出した管サンプルの肉厚をノギスで測定しているところ
SDR は実際に押し出された肉厚の分しか意味を持ちません。最小肉厚はロットごとに検査します。円周の一点でも薄ければ、図面上の比率には何の意味もありません。

実務で SDR を選ぶ

  1. 1

    その管が受ける最大圧力から出発する

    常用圧力ではなくサージ圧です。ポンプ始動と急閉はいずれも定常値を大きく超えます。PE は剛性材料よりサージに強いものの、等級はそれを含めて満たす必要があります。

  2. 2

    温度係数を当てる

    埋設の上水は 20 °C に十分近いので無視できます。プロセス水、鉱山用水、暑い気候の露出配管はそうはいきません。

  3. 3

    用途だけでなく施工方法も見る

    非開削工法では、常用圧力とは無関係に引込み時の荷重がかかります。推進や更生では、水頭に関係なく SDR 17 以上の厚肉になるのが普通です。

  4. 4

    樹脂グレードを書面で確認する

    同じ SDR でも PE100 と PE80 は丸一等級違います。グレードを明記しない見積もりは、明記した見積もりと比較できません。

実際の入札で見かける四つの誤り

  • 圧力等級と肉厚が矛盾している。図面には PN 10 とあるのに、数量表は DN200 で肉厚 10 mm ——それは PN 12.5 です。
  • psi を算術的に bar へ換算し、その値をそのまま等級として要求する。200 psi は 13.8 bar ですが、そんな等級はありません。求めているのは PN 16 です。
  • 同じ用途なら口径が大きいほど SDR を下げるべきだと考える。その必要はありません。ただし荷役とサージについては、より慎重に考える必要があります。
  • 同じ SDR で PE100 の価格と PE80 の価格を並べる。PE80 は一等級下であり、当然安いはずです。
口径と等級ごとに保管された製品ヤード。どの束にも SDR と圧力等級が管の胴に沿って印字されています。

印字表示を読む

ここまでの内容はすべて管そのものに印字されています。一般的な表示は、メーカー名、PE100、DN110、SDR 11、PN 16、準拠規格、製造年月日、ロット番号の順です。判読できる印字のない製品が入荷した場合、仕様との照合ができず、後日不具合が出ても原料ロットまで遡る手立てがありません。

PE100 管の胴に沿って走る印字表示と青ライン
印字は全長にわたって繰り返されるため、切断した一本でも自分の素性を持ち続けます。

出典と規格

よくあるご質問

口径が大きいほど、同じ圧力に耐えるには SDR を下げる必要がありますか。
いいえ。圧力等級は比率で決まり、大きさでは決まりません。DN110 の SDR 11 も DN630 の SDR 11 も、PE100 ならどちらも PN 16 です。大きいほうは肉厚がずっと厚いのですが、比率としては同じです。
SDR と DR は何が違いますか。
計算は同一で、外径を肉厚で割ったものです。SDR は規格系列(9、11、13.6、17、21、26、33、41)を指し、DR はその系列から外れた比に使われます。北米の電線管でよく見られます。DR 11.5 と SDR 11 は別の肉厚です。
PN 16 は 200 psi と同じですか。
いいえ。PN 16 を算術換算すると 232 psi ですが、同じ肉厚の DR 11 管は北米の実務では 200 psi と格付けされます。二つの体系は同じ樹脂に別々の設計余裕と基準温度を当てています。圧力の数字ではなく SDR を合わせてください。
温度が上がると PE100 はどれくらい圧力を失いますか。
40 °C でおよそ 26 %、60 °C でおよそ半分です。40 °C の PN 16 管は約 11.8 bar として扱ってください。40 °C を超えると設計寿命の前提も変わるため、常時高温での使用は表引きではなく設計が必要です。
SDR ではなく肉厚で指定してもよいですか。
できますし、製作品ではそのほうが明確な場合もあります。ただし肉厚は口径と並べて初めて意味を持ちます。両方を書きながら比率を検算していない数量表こそが、矛盾した仕様の発生源です。

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