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技術記事

バット融着か電気融着か —— 好みではなく、決定である

この話題を扱った記事は、どれも最後に「プロジェクト次第です」と書いて終わります。正しいのですが、役には立ちません。その「次第」は短く、書き下せます。決めるのは四つの問いで、そのうち管に関わるのは一つだけです。

執筆 Li Jun, 製作部門マネージャー、HDPE Factory9 分で読めます
バット融着用のチーズ・エルボ・レジューサーを継手ヤード一面に積み上げた様子

誰も異論のないところから始めます。正しく施工された継手は、どちらの方式でも周囲の管より強くなります。現場で起きる不具合が方式そのものに起因することは、まずありません。原因は汚れ、クランプの芯ずれ、日没に追われて途中で切り上げた冷却時間です。

ですから選択は「どちらの継手が優れているか」ではありません。「自分の現場が実際に施工できるのはどちらか」、そして機械・電源・人工を数えたうえで「一継手あたりいくらかかるか」です。

A four-step decision. No room for a machine means electrofusion. DN400 and above means butt fusion. A repair, tie-in or service connection means electrofusion. Many joints on a long open run means butt fusion. Otherwise either method works and the crew decides.1.Is there room to swing a butt machine?Yes → next questionNo → Electrofusion2.Is the pipe DN400 or larger?Yes → Butt fusionNo ↓ next question3.Is this a repair, tie-in or service connection?Yes → ElectrofusionNo ↓ next question4.Are there many joints on a long open run?Yes → Butt fusionNo → Either — pick on crew
四つの問いによる決定。ほとんどの案件は最初の二つで決まります。後ろの二つは、最初の二つで判断がつかないときにだけ効いてきます。

それぞれが物理的に何をしているか

  1. 1

    バット融着は「挟んで、面を出す」

    管端を油圧式の機械に挟み、回転カッターで直角に削り、200〜230 °C のヒータープレートに押し当ててビードが出るまで加熱します。プレートを抜き、規定圧で突き合わせ、その圧力を保ったまま冷却します。

  2. 2

    電気融着は「継手の内側から加熱する」

    管端の酸化層をスクレーパーで削り取り、清掃したうえで、内面に電熱線を埋め込んだ継手へ差し込みます。コントロールボックスが継手のバーコードどおりの時間だけ通電し、継手と管を溶かし合わせます。

四つの問い

1. 掘削幅はどれだけあるか

DN315 用のバット融着機には、およそ 2.5 m の有効長と、キャリッジを振れるだけの幅が要ります。畑を横断する開削なら、これはタダで手に入ります。通水中の水道本管と通信管の間にある幅 900 mm のスリットでは不可能で、この時点で答えは出ています。

2. 口径はいくつか

おおむね DN400 を超えると、経済性は大きくバット融着に傾きます。その口径の電気融着ソケットは高価で、融着に必要な電力も跳ね上がるからです。DN63 を下回るとバット融着は手間がかかり、電気融着のほうが速いのが普通です。その中間はどちらでも成立し、残りの問いが決めます。

3. 誰が機械を持つのか

電気融着は判断のぶれに寛容です。ボックスがバーコードを読んでサイクルを制御するからです。その代わり、下ごしらえのミスには容赦がありません。バット融着は逆で、準備は機械任せで失敗しにくい一方、パラメータは作業者が決めます。毎日融着している班ならどちらも上手にこなします。不慣れな班は、電気融着では良い継手を、バット融着では悪い継手をつくります。

4. 一継手あたりいくらか

一継手あたりの目安コスト(DN160 SDR 11、開削)
費目バット融着電気融着
消耗品なしソケット
現場に置く機械油圧ユニット、発電機コントロールボックス、発電機
一継手のサイクル時間冷却込みで 20〜30 分冷却込みで 12〜20 分
作業人数2 名1〜2 名
一継手あたりの相対コスト低い高い —— ソケット代が支配的
逆転する場面補修、繋ぎ込み、狭い掘削
通貨ではなく比で示しています。労務単価とソケット単価は市場ごとに別々に動くためです。長い開削区間ではソケット代が、補修では機械の入れやすさが決め手になります。

どちらが明らかに有利か

答えが一つに決まる場面
場面方式理由
長距離の開削導水管バット融着一継手あたりの消耗品がなく、機械はどのみち現場にある
DN630 以上バット融着大口径ソケットは高価で融着に時間がかかる
狭い掘削内での補修電気融着バット融着機を振るスペースがない
通水中の本管からの分岐電気融着サドル分水栓にバット融着の代替がない
別々のメーカーの管をつなぐ電気融着真円度と肉厚のわずかな差を吸収できる
当社工場で組む製作品バット融着管理された条件下で、ソケットが不要
安定した発電機がないバット融着大口径では電気融着ボックスより消費電流が小さい
射出成形の電気融着ソケットとサドルを、継手倉庫でパレットに結束した状態
電気融着ソケットは一継手ごとの消耗品です。数百継手の区間では、それがそのまま結論になります。

同じ工事で両方を使う

ある程度の規模の工事では、ほとんどがそうしています。本管は地上で長い列に組んでバット融着し、引き込むか吊り下ろす。繋ぎ込み、分岐、そして穴の中で仕上げざるを得ないものは電気融着にする。どちらか一方を選んで最後まで貫く必要はありません。

実際の作業ペースでの現場。上で述べた判断は設計段階で一度下され、その後は現場で数百回繰り返されます。だからこそ方式は図面ではなく掘削に合わせる必要があります。

埋め戻したあとに残すもの

どちらの方式も記録を残せます。電気融着ボックスはバーコード、電圧、通電時間、外気温を記録し、まとめて取り出せます。データロガー付きのバット融着機は、圧力と温度を時間軸で記録します。事業体に引き渡す工事なら、これらのログを契約書に書き込んでください。埋め戻したあとから記録をつくることはできません。

溶接前に工場の機械で管端を面取りするヘルメット姿の作業者
管端を直角に削る工程が、バット融着の出来を決めます。所要は一分ほどですが、あとから目視で判断することはできません。

出典と規格

よくあるご質問

どちらの継手が強いのですか。
どちらも同じです。正しく施工すれば、いずれも管そのものより強く、同じ要求に対して試験されます。現場での不具合は方式の選択ではなく、下ごしらえとサイクル管理から生じます。
どちらが安いですか。
長い開削区間ではバット融着です。一継手あたりの消耗品がないためです。狭い場所では電気融着です。代わりに掘削を広げるほうが高くつくからです。補修では、機械を入れるために掘削をやり直すより、ソケット一個のほうがはるかに安上がりです。
メーカーの違う管をバット融着できますか。
外径、SDR、メルトフローレートが適合していれば可能です。真円度のわずかな差が芯ずれとして現れます。電気融着のほうがずれに寛容なため、既設管と新設管の繋ぎ込みは通常ソケットで行います。
電気融着に発電機は必要ですか。
掘削位置に商用電源がない限り必要です。融着する最大の継手を基準に選定してください。DN315 のソケットは DN63 よりかなり大きな電流を要し、容量不足の発電機は途中でサイクルを中断させます。
鋼網補強管はバット融着できますか。
できません。鋼の骨格が肉厚を貫いているため、突合せ溶接は鋼の面をまたいで樹脂を溶かすことになります。接合は電気融着ソケットで行い、外層の PE だけを継手に溶かし込みます。継手ごとにソケットを見込んでください。
継手はどれくらい冷やしてから動かせますか。
壁の時計ではなく、機械かバーコードの指示に従ってください。バット継手は通常、冷却時間いっぱい加圧を保ち、途中で外してはいけません。電気融着継手は無荷重を前提とした冷却時間を示します。早く動かすことは、耐圧試験で初めて表面化する典型的な不具合原因です。

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